総合商社・デベロッパーの各業界は、就活生からの人気も高い上に採用人数も少なく、他業界と比較しても内定までの道は狭き門だと言えるでしょう。
そのため、各企業が開催している夏・秋冬ISに参加することは、
①実際の働き方を詳しく知れる
②その会社の社風が知れる
③本選考で有利となる優遇ルートが獲得できる
といった3つの理由で重要です。
今回の記事では、そんな総合商社・デベロッパー各企業のIS選考の内容とIS参加後の優遇情報についてまとめました。
五大商社編
大まかな選考スケジュール(24卒)
まずは、大まかな選考のスケジュールから解説していきます。
上記の通り、三菱商事・三井物産の2社は夏から、その他3社は冬から選考が本格化してきます。しっかりスケジュールを把握した上で、本命企業の対策に取り組みましょう。
各社IS選考情報(24卒)
夏IS選考
冬IS選考
総合商社を受験する就活生のレベルは非常に高いため、WEBテストの段階からしっかり対策することが重要です。
特に、住友商事ではデザイン思考テストが課されています。デザイン思考テストの概略としては、世の中のニーズを捉え、ユニークな解決策のアイデアを出すことが求められるテストです。
総合商社にも必要な、自ら事業を創造していく力が問われるテストになっています。デザイン思考テストは形式が他のテストと比べ非常に特殊であるため、無料の受験機会や他社の選考を活用して練習しておきましょう。
デザイン思考テストの詳細は、公式HPを確認してください。
各社ISでの優遇情報
次に、弊サロンに在籍する内定者の方からのアンケートを元に、各社のISでの優遇情報をまとめました。
◯三菱商事
IS経由での優遇はなし。
夏ISのみで冬ISの開催はなし。
◯伊藤忠商事
冬ISが12月・2月にそれぞれ1回ずつ開催される(同内容)。1回あたり参加者は35名程度。
IS参加者は全員がその後の早期選考(面接×2)に呼ばれ、全70名中50名以上が内定する。
2月末に1day ISが開催されるが、こちらは優遇はない。
◯三井物産
内定するためには、IS(11月・2月・4月)への参加がマスト。
IS選考は参加者の半分が通過し、その後の最終面接で1/3が内定。
◯住友商事
昨年からIS参加者向けの選考を開始、
参加者全員が面接に呼ばれ、24卒は3月時点で40名ほどがすでに内定。
その後の選考に関係あるのかは不明だが、IS参加者の一部にはリクルーターがつく。
◯丸紅
冬IS参加者の一部に人事面談の案内が届く(2/3程度)。この面談を通過すると最終面接に進み、内定となる。
このように三菱商事以外の4社は、秋冬ISへの参加・優遇獲得が内定への大きな一歩となります。
総合デベロッパー編
大まかな選考スケジュール(24卒)
こちらも、まずは大まかな選考のスケジュールから解説していきます。
5大商社とは異なり、どの企業もサマーISを実施しています。また、どの企業もISルートでは通常ルートより早く内定を獲得できることからも、ISの重要性が窺えるでしょう。
各社IS選考情報(24卒)
夏IS選考
冬IS選考
5大商社のIS選考と比較して、グループディスカッション選考を課す企業が多いことが特徴です。本選考ルートにおいてもGD選考を課す企業は多いため、今のうちから対策を進めましょう。
各社ISでの優遇情報
次に、弊サロンに在籍する内定者の方からのアンケートを元に、各社のISでの優遇情報をまとめました。
◯三井不動産
夏IS参加者は、冬の非公開ISの選考が受けられる(書類・面接1回)。
冬IS(2種類)参加者の優秀層は、5月中旬に最終面接からスタート。
ISに参加しなくても、3月の本選考のESが優秀と認められれば、キャリアビジョン(社員との面談)に呼ばれる。2回の面談の中で優秀と認められれば、2次面接もしくは最終面接スタートとなる。
◯三菱地所
夏IS、冬IS参加者は全員が5月中旬に2次面談からスタート。
IS(1day)参加者の優秀層、もしくはOB訪問での優秀層は、5月中旬に1次面接からスタート。
上記の早期優遇にのれなくても、本選考のGDでの優秀層は一般ルートで2次面接からスタート。
◯住友不動産
夏、冬IS参加者の優秀層は、ベテラン社員面談に呼ばれる。
このベテラン社員面談で優秀と認められれば、さらに部長面談に呼ばれる。
部長面談で優秀と認められれば、最終面接からスタート。
人によって選考、優遇フローが大きく異なるのが特徴。
◯東急不動産
夏ISの優秀層は、冬の非公開ISに呼ばれる。
冬・非公開ISでの優秀層は早期選考によばれ、面談2回で3月に内々定が出る。
デベロッパーの中で内定が出るのが一番早いが、IS経由でないと内定は非常に厳しい。
◯野村不動産
夏・冬の5days IS参加者のほぼ全員が人事面談(2回)に呼ばれる。
人事面談2回で優秀と認められれば、早期選考ルートにのり、5月上旬に内々定が出る。
2days IS参加者では、優秀層のみが人事面談に呼ばれる。
内定者の7割程がIS経由。
◯東京建物
夏IS参加者は、書類選考1回で冬ISへ応募できる。
冬IS参加者は全員早期選考に呼ばれ、面談2回で4月に内々定がでる。
東急不動産と同じく、IS経由でないと内定は厳しい(23卒は内定者50名中47名がIS経由)
◯NTT都市開発
夏・冬IS参加者は、2~3種類程に傾斜をつけて優遇される。
①書類・GD免除で早期ルートで1次面接スタート。2回チャンスがもらえる。
②書類・GD免除で一般ルートの1次面接スタート。チャンスは通常通り1回のみ。
③書類免除で一般ルートのGD選考スタート。チャンスは②同様1回のみ。
24卒からISに参加していないと内定はかなり厳しくなっている印象で、内定者のIS参加割合は7割程。
◯森ビル
複数daysのISは夏のみ。参加者はGD免除で実質2次面接スタート。
→夏IS参加かつ本選考受験者は、12人/18人が内定。囲い込みと優遇がかなり強い。
冬1day参加かつOB訪問/GDで評価されれば、傾斜をつけて優遇される
→食事会の招待・一般より1週間ほど早く1次面接スタート
5大商社同様、秋冬ISへの参加・優遇獲得が内定へ大きく近づきます。中でも、東京建物・NTT都市開発・森ビルは内定者の多くがIS経由であり、優遇を獲得できれば、他の就活生と比べて非常に優位に立てます。
さいごに
ここまで、総合商社・デベロッパー各社のIS選考、優遇情報についてまとめてきました。多くの企業がISに参加しただけで優遇をもらえるわけではなく、IS中のパフォーマンスがしっかり評価されています。常に緊張感を持って臨みましょう。
惜しくも夏ISに参加できなかった方も、冬ISや本選考で挽回するチャンスがまだまだあります。夏IS選考で自分に何が足りなかったのか、しっかり分析した上で選考対策を進めていきましょう。
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