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【効果的な自己分析方法】就職活動における自己分析とは(概論)



はじめに


就職活動において、よく「自己分析」という言葉を耳にしますが、何をすればいいのか分からないという人も少なくないはずです。しかし、目的も定めず、なんとなく自己分析を行うと、時間を浪費してしまい、就職活動においても、役に立つことが少ないです。必要以上に時間を割いてしまうことを避け、自己分析を効果的に行うためにも、この記事で、自己分析とは最低限何をすればいいのかについて学んでいきましょう。


目次

こんな人にお勧め


  • これから自己分析を始める人

  • 自己分析をしてはいるものの、イマイチ成果を感じられない人

  • 自己分析なんか必要ないと思っている人

この記事を読むことで得られるもの

  • 就活における自己分析でやるべきこと

  • 自己分析がどのように就活に役立つのか

  • どのようにして自己分析を行うのか


1. 自己分析を行う目的と方法


就職活動を始めた当初、筆者自身も意味も分からず自己分析に励み、ただただ時間を溶かす日々を送っていました。確かに、自分はどういう人間なのかボンヤリと浮かび上がっては来るものの、「だから何なのか」、「これに何の意味があるのか」とやるせない日々を送っていました。もちろん、そんな自己分析は就活に役立つわけもなく… 

しかしながら最終的には、「何のために自己分析をするのか」については筆者なりの解答を得ているので、以下でこれを共有していきたいと思います。ぜひ参考にしてみて下さい。


(本題に入る前に一つ)少しスピリチュアルな観点になってしまいますが、筆者自身、就職活動自体が貴重で意味のあるものだと考えています。(現行の就職活動の制度に多少の不満はあるものの)それは就職活動がおそらくほとんどどの人にとって、初めて「人生」を評価される(ように感じる)、なおかつ向こう40年の方向性を定めてしまうほどの大きな選択の場であるからです。そんな大きな機会をただ何となくこなしてしまうのではなく、少しでも自分のことを知ることで後悔のない就職活動を行って欲しいと思います。


2. 就職することで得たいものを見つける(=志望企業を決めること)


(1) 就職活動のゴールを定義する

  

これが一番重要なフェーズです。「そもそも就職をするのが正しいのか」、という問いから始まり、「就職をすることで何を得たいのか」、「どんな人生を歩みたいのか」という核心的な問いに本音ベースでの解を得ることが自己分析の大きな目的の一つです。

その解答例としては、「将来は経営者になりたい」、「海外で働きたい」といった煌びやかなものから、「とりあえずお金が欲しい」、「あんまり働きたくない」、「モテたい」といった外に出すには憚られるものまで多種多様なものが挙げられます。物質的なものであれ、何であれ、それはその人にとって譲れないことで、そしてどんなものでも尊重されるべきです。就職することによって何を得たいのか、どんな人生を描いていきたいのか、まずはそのゴールをしっかりと定めておきましょう。(就職活動云々関係なしに考えておきたいことです。)


(2) 間違った方向に走りださないために


それでは、どうして「就職活動のゴールを定義すること」が「志望企業を決定すること」と同義なのでしょうか。それは就職することで得られる多くのものは企業(業界)に規定されてしまうからです。企業(業界)それぞれには特徴があり、ルールが存在しています。その企業(業界)では絶対に叶い得ないことすら存在しており、これらの構造的な問題は少なくとも自分の力だけで変えることはできません。

だから、例えば「若手の内からバリバリ昇進したい」という人が「年功序列を採用している企業」に行くことや、「たくさん働きたくない」、という人が「残業を強いられる業界」に行くことははっきり言ってナンセンスです。これを踏まえると就職することで得たいものを見つけておく(自分はどのルールを採用したいのか決定する)ことは極めて重要なのです。(もちろん、いくつかの負の感情にも優先されるようなこと等がある場合には、それに従うべきです。そしてその重みづけもしておきましょう。ここで、説明していることはよく耳にする、就職活動の軸(本音)というものです。)


企業(業界)を知る作業も別途必要にはなりますが、就職することで得たいものを見つけておくことで、納得のいく選択をするだけでなく、自ずと志望する企業(業界)の方向性を決定することができるのです。そして、これを行うことで就活での恐らく最大のミス「そもそもここでやりたいことが叶うわけがなかった」を回避することができます。

※「とにかくお金を稼ぎたい」という人は年収ランキング(信憑性のあるものを見つけてくださいね)なるものを参考にすればいいし、「海外で働きたい」という人は、どの会社が海外に業務を展開しているかを調べてみるといいと思います。

(3) 就職活動のゴールを導き出すために


また、この解を得る方法としては、過去のエピソードから帰納法的に導くことや、周囲の人に自分のことを尋ねながら、客観的に推測する等が挙げられます。しかしながら、この問い自体はもはや合理の世界を越えた、一種の感情的かつ禅問答的なものですから、その手段に共通解を得ることはできません。本当に納得した解を得るためにも、手段についても色々と模索してみると良いでしょう。(直観に従うことで意外と腑に落ちたりもしますし、もちろん具体的な将来を考えることもヒントになり得ます。)


3. 志望企業の内定を掴み取るための自己分析の方法


では、上記で得た解および、志望する企業(業界)が決定した後は、そこに内定するための自己分析を行う必要があります。ここではその方法を含めて、これについて説明していきます。

 

具体的に言えば、この自己分析の目的は就活で問われるような、あなたはどういう人間ですか?何をやっているのですか?という質問等に納得感のある形で答えられるようになることです。つまり結果的に、志望動機、ガクチカや強み/弱み等に対して、その解を得ていく作業になります。ここでは個々に言及するのではなく、どういった観点からこれを行っていけばいいのか、共通して重要だと思われることを3段階で言及してみようと思います。

(1) 主張/エピソードの選定


まず、行うべきことは主張/エピソードの選定です。それぞれの問いに対して、自分が話そうと思うものを選んでいきましょう。ここでは、深く考えるのではなく、現在実際に行っていることや、頑張ってきたこと、特に記憶に残っているようなものをいくつか挙げておけばよいでしょう。(幼少期よりそれぞれ象徴的な複数のエピソードを挙げておくと後々楽になります。)もちろん忘れてしまっていることもあると思うので、家族などの親しい人に尋ねてみることで新たに思い出すことがあるかもしれません。

またここで「自分には話すことがない」、「自分の経験なんてへぼすぎる」、と卑下してしまう人もいますが、よっぽどの人以外は、どんぐりの背比べですし、無駄な心配です。評価されているのはそんな字面の凄さではなくもっと別のところにあります。

(2) 解像度を上げる

次は、上記で選定した主張/エピソードをより具体的に思い出す作業です。ゴールとしては、主張/エピソードについて、誰が聞いても理解できるように整理すること、また主観/客観的にその主張/エピソードについてどんな解釈ができるのかを把握しておくことです。実際にその時を共に過ごした友人などと振り返ってみることや、大学のキャリアセンター、OBOG訪問などを活用して社会人等の全く知らない人にぶつけてみると、より具体的にこれを行うことができるでしょう。また、主張/エピソード同士の繋がりを発見しておくことも大切です。(就職活動において好まれる一貫性がある主張/エピソードとは、順接であれ逆接であれ、それぞれが関連しているということです。)

(3) 推敲する


最後は、主張/エピソードを企業に納得してもらうものへと加工する作業です。基本的に就活では、あなたの主張/エピソードを認めて貰うことで初めて評価されますから、これを意識して魅せ方を工夫する必要があります。このフェーズの詰めが甘ければ、いくら自己分析をやっても、成果に繋がらないということになり得ます。しかし、要領を得れば簡単なことでもありますから、最後まで気を抜かずに頑張りましょう。(これを行うためには、企業/業界研究をしている必要がありますが、ここでは既に終えていることを前提とします。※企業/業界によって評価されやすい人物像が異なる場合があるからです。)


※業界研究のページはこちら(後日公開予定):


業界研究:総合商社

業界研究:デベロッパー

業界研究:メガバンク

業界研究:広告

といっても、ここで考えるべきことはシンプルです。


①「あなたの言っていることに納得感があるか?」

②「選考において企業が評価するポイントを踏まえているか?」

③「そこにあなたらしさが表れているか?」


の3点に尽きます。


まず、「あなたの主張/エピソードに納得感はありますか」ということです。それはつまり、「あなたが述べることが相手にとって理解できることであり、また導き出した解釈等が誰にとっても妥当であると思えるか」ということです。「あなたがどう思うか」はもちろんですが、「相手に分かってもらうこと、そこに客観性があること」も同様に重要です。(就職活動で許容される「盛る」という行為は、ここで事実とは違っても理解/評価されやすい解釈を採用することだと思います。)

次に、それは企業にとっての“本当の評価事項を踏まえているのか”ということです。ここがずれていると、「確かにあなたの主張/エピソードは理解できるけど、そんな人うちにはいらないよ」という評価を下されてしまうのです。これを防ぐためにも、企業/業界研究をすることに加えて、あなたの訴えたいことが適切かどうか、OBOG訪問等を通じて壁打ちを行っておきましょう。

最後に、「そこにあなたらしさがありますか」ということです。これは言い換えると、その主張/エピソードはあなたに固有のものか、主語を入れ替えても成立してしまうものになっていないかということです。自分のことを分かりやすく伝えようと意識すればするほど、いつの間にかそこに自分らしさがなくなってしまう、ということはよく起こりがちです。


4. 最後に

  

これまでこの記事で述べてきた全てのことは、この「自分らしさ」を企業に正しく評価してもらうための下準備であり、あなたの評価されたい魅力自体が消失してしまっては元も子もありません。単に事実を整理するだけではなく、あなたらしさは何なのか、魅力的に見える私らしい解釈とは”というのを常に念頭に置きながらこれらの作業を行うことが理想ではありますが、最後にそれが抜け落ちてしまっていないかは必ず確認しておきましょう。


この記事では、就職活動における自己分析について、その意味や方法など筆者なりの解釈を説明してきました。自己分析を行うことが目的化してしまっている人や、何をすればいいのかわからない、という人に少しでも自己分析について理解して貰えたら幸いです。正しく、自己分析を行うことができれば、就職活動を有利に進めていくことができるはずです。そして、これは一夜漬けで行えるものでもないですから、今からコツコツと頑張ってみて下さい。皆様の就職活動を全力で応援しています。

※やや抽象的なことに終始してしまったせいで、人によっては理解できないものになってしまったかもしれません。もっと詳しく知りたいという人はぜひ連絡をください。


 

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