はじめに
インターンシップ選考や本選考で、エントリーシート(ES)やWEBテストの段階をクリアした後に、待ち受けているのがグループディスカッション(通称:GD、グルディス)です。傾向として、コンサルやインフラ、デベロッパー、金融といった業界の選考においてグループディスカッションを課せられることが多いです。
この記事ではグループディスカッションに苦手意識を持っている方に向けて、22卒の筆者(10戦9勝)がグループディスカッション突破に向けたコツをお伝えします!
こんな方におすすめ
・はじめてのグループディスカッションに向けて準備を重ねたい方
・グループディスカッションに苦手意識を持っている方
・グループディスカッションの勝率を上げたい方
目次
議論の進め方
グループディスカッションの練習法
もっと高みを目指したい方へ:おすすめ本
※1-2を「グループディスカッション(GD)必勝法1-基礎編(本稿)」、3-4を「グループディスカッション(GD)必勝法2-実践編」に分けてお伝えします。
1. グループティスカッションを通じて評価者が見ているポイント
そもそも、なぜ選考においてグループティスカッションが課せられているのでしょうか?個人的な見解ですが、これには「①頭がいいか」と「②一緒に働きたいか」という2点にあると考えています。それぞれ具体的にどのような点から評価しているのか見ていきましょう。
①頭がいいか
「頭がいいか」をもっとしっかりとした言葉で整理し直すと、
・論理的思考力(論理を積み重ねて筋道を立てながら物事を考えられるか)
・発想力(アイデアを出せるか、アイデアをブラッシュアップできるか)
・理解力(他の人の意見を理解しているか、議論の全体像を見ることができているか)
といった要素があるとわかります。
そして、グループディスカッションの中でこれらの要素が直接的に表れるポイントがあります。それが「発言品質」と「発言回数」です。
「発言品質」
品質が高いとされる発言に共通することは、アウトプットの質を高めることに直結するような意見です。具体的には次のようなものが挙げられます。
・フレームワークを作る意見
→「本屋の売上は “来客数×購入割合×平均購入単価”で表せますよね」や「お客さんが商品を購入するメカニズムって、 “認知→興味→実際に購入”というステップがありますよね。これらを促進するためのアイデアを1対1対応の形で出していきましょう」などといった議論の切り口を示せる意見。※あくまでも自然に意見することが大切です。
・議論を俯瞰していることを示せる意見
→議論が白熱して脱線している時に「この議論の目的が〇〇にあることを考えると、〇〇に話戻した方がいいんじゃないですかね!大切な論点だけど、時間も限られているので!」というような議論の筋道を俯瞰できていることを示せる意見
「発言回数」
自分の考えを言うことができたり、メンバーの意見を咀嚼した上でその意見を発展させるような意見を言うことができるということは、発想力や理解力を兼ね揃えている証になります。一人で喋り倒すのは論外(後述)ですが、常識的な範囲内で発言回数が多いと評価されるというのは想像に難くないでしょう。
②一緒に働きたいか
社会人の仕事はチームプレイ(らしい)です。もちろん個人で仕事を行う場面もありますが、大事なことはチームのメンバーで話し合います。そういった話し合いの場において、一緒にいてくれると頼もしいなと思ってもらえるような人に高い点を付けたくなっちゃいますよね。「自分ならこんな人と一緒に議論したいな」と思えるような人物像を想像してみると、自ずと評価基準が見えてきます。例えば、次のような要素があります。
・周りに気遣いができる人
→なかなか意見を言いにくそうにしている人に話を振ってあげたり、キラリと光るメンバーの意見を拾ってあげたり、またメンバーの発言に「面白いですね」などというプラスの相槌を打つことで議論の場を作ることができたりする人が該当します。
・素直な人/柔軟性のある人
→自分の意見より明らかに良い意見があった際に自分の意見に固執せず採用したり、自分の意見が否定された時に柔軟に相手の意見を取り入れて方向転換することができたりするという場面において柔軟性や素直さが表れます。
2.グループティスカッションにおけるメンバーの役割
グループティスカッションの役割には「司会(ファシリテーター)」「書記」「タイムキーパー」があります。それぞれの役割について見ていきましょう。形式的なものであり、自然発生的に役割が生じたり、途中でいつの間にか入れ替わっていることも多いです。役割自体には意味はなく、自身の特徴を活かせる立ち回りをすべきです。
・司会
→その名の通り議論をリードする人。論点を出したり、メンバーの意見をまとめたりします。
・書記
→議論の流れを記録する人(対面だとホワイトボードや模造紙を、オンラインだとグーグルドキュメントやワードのの共同編集・画面共有を活用します)。書記は議論の流れや全体像を俯瞰的に見ることができるので、いつの間にか司会的な役割になっていることもしばしば。
・タイムキーパー
→タイムラインにそって残り時間などを管理し、メンバーに周知する役割。単に「残り〇分です」といってもあまり評価は高くない。「残り〇分なので、優先度の高い〇〇についての議論にシフトしませんか」などの周知+αの付加価値を着けることが大切です。
・役割に拝命されなかった方
→「役割を得られなかったから不利」なんてことはありません。周りの人たちの特徴を観察しながら、自分の良さを活かせる役割を見つけましょう。筆者が役割を拝命されなかった時には、「もっと議論を良いものにするにはどうすればいいか」ということを意識しながら、司会の方が議論を回す際に、うざがられない程度に一言二言サポートしたり、他の人の意見を深掘りできるような質問を投げかけるなど、メンバーの手の届かない所を補完するおうな立ち回りを意識していました。
※ちょっとしたコツ
〇対面の場合→早めに到着して場所取りをしましょう
【おすすめの座席】
・ホワイトボードの前
→ホワイトボードを中心に議論することが多く、議論の中心になりやすいです
・真ん中の席
→物理的にメンバーに囲まれていると、話の中心にもなりやすいです
〇オンラインの場合→タイピングの速度を上げましょう
・書記でなくても議事録を作るのに貢献する
→オンラインの場合はGoogleドキュメントを共同編集する形で議事録を作ることが多いです。物理的な面で差が出にくい分、タイピングの速度の利により自分の頭の整理に即した議事録を作ることで、議論をハンドルしやすくなります。
グループディスカッション(GD)必勝法2-実践編に続く...
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